2006-11-05

高標山(たかっぴょやま) 1,747m

 連休なのにどこにも登らないと身体が疼いてしまう。昨晩NHKでチャングムの誓いを見ながらガイドブックを開いた。連休疲れで体調もあまり良くなく早起きできないだろうから近くて時間のかからない山、という事で高標山(下高井郡木島平村)あたりに行こうと思いついた。木島平は父の実家もあり、小さい頃は祖父の家に何度も遊びに来た所なのでとても親近感があり、まるで自分のふるさとのように感じる。

 予定通り寝坊して朝8時過ぎに起きFISTSのネットを聞くがコンディション悪く、各局の信号も弱い。その時昨日の夜スイッチを切り忘れた430MHzの無線機からCQが聞こえ、ローカルのFさんが移動運用に出かける所だった。本当に偶然だ。Fさんとはいつもスイッチを入れた直後とかにつながったりする。
 ネット参加は諦めて、430MHzで少しラグチュー。Fさんは野沢温泉村方面に向かっているとの事。これはじっとしてはおれないと言う事で交信後すぐに支度をして木島平方面に向かった。
 
 少し風邪っぽかったので体調の様子を見ながら登山口まで行く事にした。志賀高原から奥志賀林道を進む。先々週登った岩菅山登山口よりももっと奥の奥、奥志賀公園林道を雑魚川渓谷沿いに進む。紅葉はもう終わりに向かっているが、ひっそりとした山深い渓谷で目の前に鳥甲山が聳える素晴らしい景色だ。鳥甲山が見えるなら登らなきゃ損だ、と心に決める。
 豪雪で知られる秋山郷方面と分岐して木島平カヤノ平高原に向かう。野沢温泉村方面と分岐するとまもなくカヤノ平。学生時代一度キノコ狩で遊びに来た事がある。他の高原と比べ観光地開発があまりされておらず、また紅葉シーズンも終わっており本当に静かにゆっくりと過ごせそう。

 観光案内所でトイレを借り登山口の場所を尋ねる。まもなくここも店じまいの様相だ。
 高標林道入り口のゲート脇に駐車して登山口まで約1kmの砂利道を歩くと熊笹とカラマツ林の登山道に入る。標高差は200m少しなのでゆるやかな道で歩きやすい。カラマツの次はダケカンバとブナ林だ。直径1m以上はあるブナ巨木に何本も出会う。ところで今年は熊の当たり年で県内では毎日のように熊被害報道がされており、登りはビクビクしながら歩く。30分ほどで尾根道に出て一休み。この辺りから景色も良くなってくる。笹とダケカンバの間の道を進みちょこんと小高い頂上に出た。計1時間の道程。

 天気は晴れで眺望は良く、今年登った斑尾山、高社山、や岩菅山が良く見える。北東方向には鳥甲山(とりかぶとやま)の尾根道がはっきりと見えその背後には苗場山が見える。信州の北の山に来たなぁと実感する。鳥甲山は7月始めに1エリアの方が50MHz運用してるのをワッチして以来憧れの山だ。孤高の山と言われ、上り下りも激しく険しい山と聞く。尾根の先の谷の下には秋山郷があり、下山後は温泉コースだ。いつか登りたい山の一つ。

 今日は時間もなかったので5エレループで430MHzを運用。関東方面は岩菅や横手山のカゲで全然ダメ。新潟方向ビームでCQを出すと地元の中野市からコールいただいた。アンテナを回すと59同士だ。中野のKさんは滅多に電波を出さないがたまたまコールをしてくれたそうだ。つい先日新潟県糸魚川の山を登ってきたとの事。年に10回は北アなどの登山をするそうでベテランの方。当然、山談義に花が咲く。山頂での山談義は時間が経つのを忘れてしまう。30分近くラグチューをして再会を約束した。今日は結局ローカルから2局だけ。
 ストーブでお茶を沸かして一服し下山する事にした。熊にも遭いたくないので急ぎ足で駆け下りる。3時を回ると陽が多少傾いてきて夕日がブナやカラマツの林を通り抜け差し込んで眩しい。今日はついに他の登山者には誰にも会わず山を独り占めしてしまった。本当に素晴らしい景色だった。

 30分で下山し心地よい疲れを感じながらこの美しい高原を後にした。帰る頃には夕陽が斜めに高標山の山頂を照らし始めていた。

 運用結果 430MHz、VX-5、5エレループ、県内2局

たかっぴょ山山頂1,747m。この奥に三角点
一人でポーズ(恥っ
帰り道林道途中から眺めた高標山山頂

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