2006-11-19

鏡台山1,269m

 おばすて山の伝説は全国にいくつかあるようだがここ信州ではその名も姨捨山(おばすてやま)という山がある。今回は伝説の話ではなく、この姨捨には日本の棚田百選にも選ばれたという見事な棚田がある。9月の中秋の名月の頃には月が昇ると棚田の田んぼに月が反射するのを見て「田毎の月」と呼んだと小学生くらいに教わった。
 この棚田は江戸時代からあったらしく芭蕉や一茶も俳句に詠んだ景色なのだ。今でもその季節になると月を見て楽しむ観月会というものが開かれるらしい。

 さて、観月会の頃に姨捨から見て東方向になる、千曲川をはさんで丁度月が昇って行く山が鏡台山だ。この山名の由来だけはガイドブックで知っていたが、先日地元のボランティアの方が登山道を整備したと地元紙に掲載されていたので、何だか行ってみたくなった。

 天気予報では夕方から崩れるが午後まで何とか天気は持つと言うので、FISTSのネットに参加してから余裕の気分で午前中遅めに出発した。登山口は埴科郡坂城町にあり自宅から1時間程度の場所。坂城町までは順調に行けたが登山口までは住宅地を迷いながら縫うようにしてようやく抜けて何とかたどり着いた。
 登山口そばのキャンプ場の横の畑に檻のようなものが見えるので何だろうと思ってゆっくり近づくとナント「いのしし」がワナに引っかかっていた。登山口までの間に他にも檻があって熊だけじゃなくていのししも出るのかと少し怖くなった。
 どうもガイドブック通りには行かず、迷いながらクルマを置いて畑の中を進み何とか登山口を発見。新品の看板が立っていた。登り始めてから気づいたが熊よけの鈴をクルマに忘れて来てしまった。登山者は他にはおらず、仕方ないので口笛を吹きながら登った。
 ほぼ尾根沿いに登る道だが途中すごい急坂(下り)があったりしてアップダウンを繰り返しながら高度を上げていきようやく山頂到着。
 坂城町と千曲川の流れが遠くに眺められた。なぜか芳名帳(?)があったので記帳。登り始めから雲行きが怪しかったのだが、案の定山頂に到着した途端小雨が降り出した。
 結局雨のやむ気配はなく、今回はハンディ機もビームアンテナもガスコンロも持ってきたのに結局写真だけ慌ててとって一服してからすぐ下山してしまった。

 本当は姨捨伝説や田毎の月に思いを巡らし芭蕉や一茶のように俳句でも詠みたかったのだが(ウソ)今回はとんぼ帰りのハイキングになってしまった。いつかまた天気のいい九月にでもまた来よう。

ワナに引っかかった可哀想ないのしし
雨の中で三脚も使えず

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

JIφIKAです。
鏡台山は今年4/12に登ってきました。
この時も晴れのち雨、みぞれ、雪とめまぐるしく天気が変わりました。
確かに登山道に行きつくまでが大変ですね。
ちょうどこの日に道標やロープの張り直しなど、登山道を整備していました。
ちなみに11/18は戸隠連峰の西の外れ、一夜山に登って来ましたが、とても寒く雪は降ってはいないが最大積雪20cmの中を往復2時間程歩いてきました。

Wallman さんのコメント...

IKAさん、今晩は。地図を見ても分からずあてずっぽで歩いたら運良く登山口でした。鏡台山は地元の方から本当に愛されているようですね。山頂も展望がきくように整備されていました。
一夜山、鬼無里の山ですね。名前は聞いた事があります。この時期で雪20cmですか!雪山はまだ経験がありませんがそのうちにチャレンジしてみたいです。