2007-05-14

JA0VHFコンテスト

私の友人が高校生で無線部の部長をしていた頃まで、毎年JA0VHFコンテストに参加するため長野市の最高峰(約1,900m)に発動発電機や燃料を含め機材一式を担ぎ上げる事が無線部の伝統だった、という話を何度となく聞いた。あの重い発電機を担ぐのは代々部長の役目だ。ガソリンは誰が担いだのだろう。私には伝統と言うより伝説として聞こえた。

さて、前日まで天気予報は雨マーク。諦めて先日無線運用の出来なかった冠着山も候補の一つにした。ところが一転、当日朝の予報では好天に変わりそうだ。迷いを振り切って出発。先週下見したルートと同じ道をたどったので登りに心配はない。山頂での天候不良だけを案じた。先週末からの一週間で西側斜面の登山道に残っていた雪渓はすべて消えていた。夕方4時山頂着。暗くなる前にテント設営、休む間もなくアンテナ設営。山頂の夕暮れは時間が過ぎるのがとても遅く感じられた。50MHzではコンテスト前の各局の試験電波が賑やかに聞こえエールを交換している。そして眼下には善光寺平の美しい夜景。

コンテスト参加の詳細は別の機会に記す事にしよう。途中いくつかのトラブルがあったが二日目昼の12時まで存分に楽しむ事ができた。とても貴重で忘れられない体験だ。

大事な事は、絶好のロケーションだからと言ってベストな結果を出せるとは限らない。無指向性アンテナはハンディ機が混変調を起こして使いものにならない。強風の下では多素子の高利得アンテナはかえって風圧を受けて向けたい方向にアンテナを固定できない。時には倒壊の危険も生じるのだ。

いずれにしろ期待したほどの結果は出せなかったが非常に大きな達成感、満足感を得る事ができた。
一方でここにコンテスト参加のために重い荷物を担いで登ってくる学校クラブ局はもうないのかと思うと寂しさを感じるのだ。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

コンテストお疲れ様でした。
この山頂から見る長野市の夜景は、最高ですね。
泊まった人しか見れません!
北アルプスへ沈む夕日も、志賀高原から出る
朝日も、思わず手を合わせてしまいます。
天気がよければ、富士山も見えますし、大好きな山です。

今年、長野市のY高校へ入学した、甥っ子も無線クラブへ入ろうとしたら、先輩がいなくて廃部状態とのことでした。
山へ行って無線を楽しもう!ですね。

Wallman さんのコメント...

はい、最高でした^^;
標高2,000mから市街地の夜景が眺められるのは里山ならではです。
長野はこんなに美しい山々に囲まれていて、そして日帰りでも行って来れる所が沢山ありますね。

山も無線も今の高校生には見向きもされないのかも知れませんが、何とかその楽しさを知ってもらいたいですね。

匿名 さんのコメント...

フルスケールで入感していました。重い機材を担ぎ上げてのコンテスト参加、そのシグナルには運用者の情熱が込められていると思います。ありがとうございました。

Wallman さんのコメント...

三澤さんの言葉、嬉しく思います。10数年前までは10代のハムが毎年こうやってコンテストに参加していたのかと思うと大変感慨深いものがありました。いやぁーそれにしても山岳移動は病みつきになりますよぉ。