2006-10-29

岩菅山2,295m

 7月以来今年登ってきたほとんどの山が自宅から1時間前後で登山口まで行ける所。南は浅間山や蓼科山まで登ったが、志賀高原はまだだったので雪が降る前にぜひ一度と思っていたところ、やっとその時が来た。
 志賀高原は多くのスキー場を抱える屈指のスノーエリアだが、岩菅山は志賀高原で数少ない、自然環境が大切に守られている山の一つ。長野オリンピックの時にはスキー場コース開発計画があったが自然を愛する人々の反対運動によりそれから免れた。今回、原生林や水源地があるこの自然をいつまでも守っていかなければいけないという思いを強くした。

 聖平の上登山口を9時30分に出発し山頂を目指す。登山道全体を通じて木の階段が多く設置してありよく整備されている。登山口から頂上の標高差は700m位あるようで階段で高度をかせぐような感じになっており、段差が高い階段は結構こたえる。
 お客さんは15名位の団体客と他に5~6グループ。紅葉は既に終わっておりその代わり白樺の白い樹肌が山肌に規則正しく模様を作っており、晩秋の山容。
 途中2本の沢を越え、樹林帯を歩き続けて1時間半でのっきりと呼ばれる鞍部に到着。少し長めの休憩。ここからは岩ガレ場。斜度もあり恐怖感で少し緊張しながら登攀。合計1時間50分で頂上に立った。志賀高原の奥の山なので静かな山だ。
 眺望のほとんどは雲の中だが南は開けて浅間山までは確認。その後雲に入ったり出たりで曖昧な天気。

 頂上標識の隣で写真を撮って昼飯の前にアンテナ設営。ケーブルを無線機につないで動作確認を済ませてからお昼のおにぎりをかじる。運用約1時間で20局弱と交信した。1エリアからは途中結構なパイルアップを受けた。関東方面にはよく開けている様子。今日の遠距離記録は宇都宮市。先々々週の毛無山移動でもコールをいただいた埼玉のMさんとは高山村の温泉の話題で意気投合。

 先日キャンプ用のストーブをとうとう購入してしまった。今日のもう一つの目標は山頂でコーヒーを沸かして一服すること。何とか着火し無事成功。インスタントだが味は格別だ。
 片づけを済ませて2時前に下山を開始。下りは時間がたつのが遅く感じられ、木の階段も膝が結構辛い。結局1時間半程度かかって下山口到着。駐車場には他にクルマはもうなかった。

 汗をかいたところに冷たい風を受けたせいか少し風邪っぽい。帰り道、小布施温泉穴観音の湯に立ち寄った。硫黄の臭いがいかにも効きそう。
 年内に何とか岩菅山に登れて良かった。2,000m級の山はこれが今年最後かな。

 設備 FT-690(2.5W)、自作2エレHB9CV(7mH)

岩菅山山頂2,295m
いつもと同じアングルで...
最初は横手山、四阿山、浅間山まで見えたんですが昼以降はすべてガスの中

2006-10-27

三角点

 最近『点の記』(新田次郎)を読んでいる。出張の車中など少しずつ。
 明治時代山の上に三角点を設置し地図を作る測量官が当時前人未踏だった立山剣岳の登頂に挑み三角点を設置しようとする物語。
 山頂には古くなり汚れて書かれた文字も読めない小さな三角点をよく見るが、これらを設置した昔の測量官の苦労やドラマが想像される。
 十年前立山の登山口の室堂には行った事があるがその頃は山登りなどまったく興味なかった。
 剣岳に登るなど経験も機会もきっとないがいつかもう一度その姿を意識して遠くから眺めてみたい。

2006-10-21

地図ソフト

 今週末は土日とも休日出勤のためどこへも行けず。ネットで山の道具の紹介ページなどをブラブラ。カシミール3Dで地形図を印刷したり、他の地図ソフトのことを調べていたらあるページで紹介されていたソフトが面白かった。
 HPやブログ上にスクロール可能な地図を表示したり、また地図上にブログをリンクして紹介するサービスや、自分のブログ内に表示させた地図に各記事へのリンクを貼り付けたりできるようだ。移動運用や山登りのブログを作っている人なんかは、閲覧する人が過去の記事を地図から探せるので便利かも。

 最近長野市でオープンしたトイーゴ周辺。まだ地図には載ってないみたい(06年10月現在)。
scale:10000
36/38/47.019,138/11/24.850


 雪が降る前にあと何回山に登れるだろう。
 おっとチャングムの誓いが始まる時間だ。

2006-10-17

長野県ハムの集い

 この日曜日は岡谷市のやまびこ平公園で「ハムの集い」が開催された。毎年開催されているが実は私は初参加。珍しく高速を使わずのんびり国道19号線をドライブして来たため約1時間の遅刻。到着時はすでに20人位の方が集まっていて、アイボールQSOを楽しんでおられた。

 私にとっても久しぶりに会う方や初めてお会いする方ばかり。
 山頂移動についてひそかに師と仰ぐ藤沢OMとは、この間の山での移動運用の話に花が咲く。浅間山行では別行動となってしまったのでぜひ近い機会にご一緒したい。
 アンテナの先生である古瀬OMはEHアンテナと新作のアイソトロン・アンテナの実演デモンストレーションをしていて、接続された無線機からは国内局がガンガン聞こえていた。実はOMからEHアンテナを3本もお借りしているのにまだまともに使用できておらずごめんなさい。
 今回の主催者代表の内山OMとはエコーリンクの話題で盛り上がった。長野県内でエコーリンクを一番アクティヴに運用されてるのではないか。長野県内は各主要都市が山で遮られており、VHF・UHF帯ではなかなか交信が難しいのだが、エコーリンクを使ってネットワークを組みましょうと意気投合した。

 秋晴れの良いお天気の下、ずっとお会いしたかったハムのみなさんにお会いできて私にとっては大変に有意義な休日を過ごすことができた。

アクティヴなハムのみんさんが集合
JR0ZAXの運用が行われていました。
JARL長野県支部長からご挨拶

2006-10-14

蓼科山2,530m

 最近週末が近づくと、今度はどこの山に登ろうかと地図やガイドブックとにらめっこをしている。先週双子山に登ったときに、大河原峠から大勢蓼科山に向かうのを見てやっぱり自分も行きたくなってしまった。と言う訳で今日は蓼科山に向かった。

 6時に自宅を出発し(1時間寝坊だ)高速で東部湯の丸ICまで。ETC装備なのでこの時間帯だと半額で700円也。県道40号を蓼科高原に向かう。今日は立科町も茅野市も晴れの予報だったのに高原に入るとガスの中。蓼科牧場交差点から蓼科スカイラインに入る。カラマツやダケカンバの黄葉がとてもキレイだ。この道路はクルマも少ないため、黄葉と霧が何だか幻想的なムードを醸し出している。
 大河原峠到着8時半。他の車はまだ10台もとまってない。支度をして8時45分登山開始。最初の1時間はシラビソ?などの樹林帯を進んでいく。少し濡れた岩が滑るので気をつけて足を運ぶ。所々立ち枯れた木がかたまっている場所があり不思議な空間。

 将軍平到着10時頃。7合目登山口からの登山道と合流するので急に登山者が増えた。
 ここからの30分はとてもきつかった。両手を使わないと登れないような岩場の急登。こんな岩場は初めてで、恐怖心を増さないよう後ろは振り向かないように登った。年配の方も子どももこの岩場を登っていると思うとしっかりしなきゃと自分を励ます。
 10時半山頂到着。岩がゴロゴロしてる大変珍しい山頂だ。火山の火口のように真ん中が少し窪んだ地形でとても不思議。ガスのため周りの山々はまったく見えず残念だったが登山自体は楽しめて満足。

 記念写真後、他の登山者からできるだけ離れた場所にアンテナを立てて11時過ぎから運用を開始した。リグのスイッチを入れると何とドンピシャで先週双子山でアイボールしたKさんが湯の丸山に山岳移動でCQを出していて早速ご挨拶。その後神奈川、埼玉、群馬の局に呼んでいただいた。せっかくいつもより南の方の山に来たので関西方面にアンテナを向けてCQを出すと愛知県尾張旭市や京都府綴喜郡(つづきぐん)から応答あり。岡山移動局がいたようだが呼びまわっているのが微かに聞こえる程度だった。今日はせいぜい1時間の運用と決めていたので片付けに入る直前念のためとアンテナを東北方面に向けると岩手県遠野市移動局が59で強力に入感し交信成立した。やっぱり標高2,500mは飛ぶなぁと実感。
 片づけを終え下山は登りと同行程を辿り、1時間で大河原峠に到着して15時。山頂方向を振り向くと朝よりも天気回復しているようで、午後からの登山者も意外と多かった。
 日が傾く時間の蓼科スカイラインも霧に包まれて、黄葉も朝より色が綺麗に見えた。遠くの景色は見えなかったが、満足して気分良く峠を下りる事ができた。

 QTH 長野県茅野市移動
 使用リグ FT-690(2.5W)
 アンテナ 2エレHB9CV(7mH)

山頂の周りは雲...
横からの写真撮り忘れました汗
山頂はこんな感じで広々
下山した午後3時頃。今頃山頂はきっと見晴らし最高でしょう涙

2006-10-09

高山村は紅葉が見ごろ

 連休の最終日、やっと穏やかな秋晴れの日になった。昨日の全市全郡コンテストでの移動が不満だったので、晴天だったら近くの山でいいからどこか登ろうと決めていた。
 今日は期待通りの快晴で志賀高原か毛無峠と思っていたが少し遅めに起きたので近い方へ。自宅から約40分で登山口のある毛無峠へ向かう。万座温泉へ抜ける県道牧干俣線はダケカンバの黄葉が見ごろだ。この時山頂付近は雲の中で嫌な予感。
 御飯岳ふもとで県道大前須坂線に分岐し崖っぷちの狭い道路を進み毛無峠に到着すると、やっぱりそこは雲の中でガスがものすごく早く流れている。8:30頃到着したが30分以上休憩しながらどうしようか迷った。1、2台と他のクルマが到着し始め、紅葉を見に来たのかなと思っていたがどうやら破風岳に登山する様子。それにつられて登る決心。破風岳は7月に登っているので今回は反対方向になる毛無山(1,940m)へ。

 ここは数十年前まで小串鉱山があった所で(かつては町があり人々が暮らしていた)登山道途中に錆びたリフト用鉄塔をくぐって行く。ガスの中で視界10m位だがガンコウランの絨毯の隙間に僅かに登山道の踏み跡があるので沿って歩く。途中背の低いハイマツの林をいくつかすり抜けるとガレ岩場。どれも難なくクリアして30分程度で山頂と思しきケルンに到着した。山頂はガスの中で視界は20m。すぐにアンテナ組み立てにかかった。
 こんな天気でガイドブックにも載っていないような山には誰も来ないだろうと思ってたら何人もパーティで上がってきた。みなさん「幻の山」御飯岳に向かわれた。私は無線メインなのでこのまま。

 10時過ぎからオンエア開始で、関東方面から結構快調に呼ばれる。茨城の方からは初めてゼロエリアと交信できたとの事。前回の浅間山の際不調だったのは同軸ケーブルが原因だった。今日は代わりのケーブルを持参したので問題なし。2、関西方面にアンテナを向けてみたがまったく呼ばれず岐阜県海津市から51、県内南牧村から52のレポートのみ。あとは全部1エリアで約2時間で30局と交信できた。
 11時過ぎまでガスがスーと晴れて、展望が開けた。さっきまで何も見えなかったところが絶景の眺望。北から時計周りで、白根・榛名山・浅間や北信五岳とその後ろに高妻山・火打山が頭を覗かせる。360度の展望で、本当に来て良かった^^;

 御飯岳も視界が晴れて登りたくなったが無線をやり過ぎたのでまた今度にした。登山口の駐車台数も増え絶好の紅葉日和だ。13時頃毛無峠を後にした。

リグ FT-690(2.5W)
アンテナ 2エレHB9CV(7mH)

慌てていたので変なポーズ
浅間山が煙たなびいている
県道大前須坂線の途中にあるやすらぎの滝。本当に安らぐよ

2006-10-08

全市全郡コンテスト

 どうも今年のJARLメジャーコンテストはお天気に恵まれない。この週末は全市全郡コンテストが開催されたが、地元、北信地方は土曜日は断続的な風雨。ニュースでは東北、北海道は台風並みの悪天だし北アの白馬岳でも遭難事故が相次いだ。一方、天気予報によれば上田以西は土日晴れの予報。これはラッキーと日曜は早朝から浅間山系の高峰山で運用しようと決めた。

 いつものように寝坊して6時に自宅を出発しクルマを飛ばす。上田、小諸あたりは快晴だ。だが浅間山方面は雲行きが怪しい。天気予報を信じて登山口の高峰温泉まで行ったが、大変な強風と体感温度5度前後でとても無線運用は無理と諦めた。
 しばらく途方に暮れていたが、もう少し南の蓼科山方面に期待して短時間で登れると聞いていた双子山(2,224m)にロケ変更した。県道141号線から蓼科スカイラインへ入り10時頃に登山口の大河原峠に到着。蓼科山も双子山も山頂はガスの中。それでも、と好天を信じて山頂へ向かった。

 沢づたいの登山道を登り約30分ほどで山頂。そこで視界に飛び込んだのは50MHzの4エレ八木だった。先客がいらっしゃった。移動で何度も交信をしていただいているOMさんでした。Kさんも当初湯の丸高原を予定していたが悪天のため双子山に移動して来たとの事。1時間前から運用しているが強風と寒さでもう下りようと思っているとの事で、なんと場所を譲っていただいてしまった。
 アンテナを組み立てていざマストを建てようと思ったらやはりスゴイ強風でさんざん悩んで諦める事にした。今回はまともに運用できず実に無念。やはり自然には勝てない。ハンディ機でつくば市などの参加局にサービスしてから下山した。大河原峠でお馴染み局の美ヶ原のCQが聞こえてハンディ機で応答。県内はやはりどこも強風だったようだ。Kさんせっかく譲っていただいたのにすみません。

 それにしてもこんな強風・曇天にかかわらず大河原峠は登山客でいっぱいだった。登山口駐車場は満車。みなさん次々と蓼科山に向かわれていたがお天気大丈夫だっただろうか。

 山の気候は秋が深まり冬が近い事を感じさせた。6Mのシーズンもそろそろ終わりのようで、今後は430やHFも運用して行こうかな。

強風で髪の毛が逆立っている
一瞬山容を覗かせた蓼科山
写真だけだと良い天気に見えますが。上信国境の山々

2006-10-02

浅間山

 日曜はローカルの藤沢さんと浅間山に登ろうと決めていたが、お天気の様子と私の都合とで今回は別行動。土曜に登った藤沢さんと長野から交信ができて、やっぱり登ってみたくなり結局日曜は一人で浅間山に向かってしまった。

 6時前に自宅を出発、行きは高速で小諸IC。浅間サンライン、チェリーパークラインを経由して登山口の浅間山荘へ。登山規制解除もあり登山客がやはり多い。7時50分登山口出発。この日は昼間、浅間マラソンがあり浅間山荘が折り返し地点になっている。
 一ノ鳥居~不動滝~二ノ鳥居までは里山の風景と似ている。紅葉はまだ早い。カラマツの樹林を抜けるとギザギザした山が見えて来た、牙山と槍の鞘だ。この峰々が見えて浅間山に来たんだなぁと実感。途中硫黄臭がして谷下には真っ赤な川。
 まもなく火山館という無料休憩所で一休み、樹林帯をしばらく歩くと賽の河原。浅間山の姿が視界に飛び込み感激。振り向くと黒斑山らの外輪山が古い火口壁の形を作っている。植生も変わり草木がほとんどなくまた歩きにくい砂地の斜面をひたすら斜めに登って行き、ついに尾根に出た瞬間、浅間山頂と前掛山が大迫力で目に入った。この感動はきっと行って見ないと伝わらない。
 避難ドームの横で小休憩して、無線の運用地点を見定めながら前掛山山頂2,524mまで約10分ほど歩き本当の山頂をバックに記念写真。登山口から丁度3時間だった。

 避難ドームのそばの比較的平らな場所にアンテナを立てた。この場所が悪かった。関東方面は山頂の向こう側。2エレでCQを出し続けるが結局6局に止まってしまい、挙句の果て埼玉の局からは31のレポート(涙)。でも新潟各局からは59をもらった。5局目に乗鞍岳移動のJH9NMTクボキさんと波の上で再会してエールを交換。あちらはなんと雪が降ったとの事!
 1時間強運用して雲行きも怪しくなりアンテナを畳みかけた所つくば山移動の中村さんのCQに応答。先週須坂の妙徳山からお会いした方だ。2エレよりホイップの方が強く入感したのは偏波のせいか?あるいはもしかしたらHB9CVのショートバーがはずれていてダイポール状態だったのかもと後で思った。

 下山を開始するといよいよ小雨が降ってきた。50人位の団体さんが登っていたが大丈夫だったろうか。雨は次第に強くなって来て最後はびしょ濡れになってしまった。団体さんのバスは山口ナンバーでした。無線の結果は納得行かなかったが登山自体は本当に登って良かった。またいつか違う季節に登りに来よう。

前掛山山頂。ミニ三脚のためアングルが悪く残念ながら火口は写ってません
火口をバックに関東方向。何だか人影が見えるぞ?